こんにちは。積水ハウス検討ガイド、運営者のマコトです。
積水ハウスの家づくりを調べていると、「庭木セレクトブック」という資料の名前を見かけることがあります。5本の樹の話と一緒に出てくることが多いものの、どんな中身で、どこで見られて、実際の庭木選びにどう使えばいいのかまでは、意外と情報がまとまっていません。
庭木は建物の打ち合わせが一段落した後に慌てて決めることになりやすく、「よく分からないまま提案どおりに植えた」という状態になりがちです。この記事では、積水ハウスの公式情報をもとに、セレクトブックの中身・閲覧方法・読み方・打ち合わせでの使い方を、宅建士の中立的な視点で整理します。
この記事を読むとわかること
- 庭木セレクトブックの中身と「5本の樹」計画との関係
- セレクトブックの閲覧方法と植栽費用の考え方
- 都道府県別の見方と寒冷地での注意点
- 打ち合わせ前に庭木選びで確認したいポイント
積水ハウスの庭木セレクトブックとは
まずは、積水ハウスの庭木セレクトブックがどんな資料なのかを整理します。中身・成り立ち・閲覧方法を押さえておくと、打ち合わせで提案された樹種の意味が読み取りやすくなります。
ここだけは確認してください。セレクトブックは「植える木を決めてくれる資料」ではなく、「選ぶための判断材料」です。最終的な樹種は、敷地条件と暮らし方を担当者と照らし合わせて決める必要があります。
庭木セレクトブックの中身と構成

庭木セレクトブックは、積水ハウスが庭木や草花を選ぶときのために用意している樹木ガイドです。積水ハウスの発表によると、2001年に発刊され、2019年に通算4回目の大改訂が行われています。
2022年の発表時点では、「5本の樹」計画の対象として288種、一般的な庭木である「一般景樹」として335種、合計623種が掲載されています。樹種は地域区分・生きものとの関係・樹形のサイズといった切り口で整理されています。
構成は大きく前半と後半に分かれます。前半は「5本の樹」に選ばれた樹木で、樹種ごとの特徴や観賞ポイントに加えて、その木に集まる可能性のある鳥や蝶まで紹介されています。後半は園芸品種や外来種も含めた一般的な造園樹木が「一般景樹」としてまとめられています。
普通の樹木図鑑と違うのは、「どの木にどんな生きものが来るか」という関係性まで載っている点です。この部分は琉球大学の研究室や生物多様性の分析を手がける企業の協力を得て、動植物のデータで裏付けを取っていると説明されています。見た目の好みだけでなく、庭に何を呼びたいかという視点で木を選べるのが、この資料ならではの特徴ですね。
掲載種数や改訂状況は今後変わる可能性もあるため、閲覧する時点の版で確認してみてください。
閲覧方法と費用の考え方
セレクトブックをどこで見られるのか、気になりますよね。積水ハウスの「5本の樹」計画の公式ページには「庭木セレクトブックの閲覧」という導線があり、簡単なアンケートに答えるとオンラインで閲覧できる案内になっています。
2026年10月時点で確認したアンケートは、法人・個人・学生などの区分や閲覧目的を選ぶ形式で、氏名や電話番号、住所を入力する欄はありませんでした。閲覧内容の二次利用や転載は禁止されているため、家族で共有するときは画面を一緒に見るなど、個人の検討用にとどめておきましょう。確認時点で閲覧料金の案内は見当たりませんでしたが、仕組みが変わる可能性はあるため、利用前に公式ページの表示を確認してください。
セレクトブックの閲覧先:積水ハウス公式「「5本の樹」計画 ネイチャー・ポジティブ方法論」ページから、アンケート回答後にオンラインで閲覧できます(2026年10月時点)。
一方で、ブックを見るのは無料でも、選んだ木を植えるにはもちろん費用がかかります。植栽は外構工事の一部として見積もられることが多く、樹種・本数・植える時点の樹高によって金額は大きく変わります。高木・中木・低木・下草を組み合わせると、庭全体で数十万円単位になるケースもあるため、あくまで一般的な目安として捉えてください。
外構全体の予算配分については、積水ハウスの外構が高くなりやすい理由と注意点で詳しく整理しています。
💰 宅建士マコトより
庭木や外構まで含めると、建物以外の費用は思った以上に積み上がりやすい部分です。
オーナー紹介ルート経由なら建物価格の3%以上の割引が期待できます。例えば、3000万円なら約90万円、4000万円なら約120万円の割引が期待できるため、植栽を含む外構・庭づくりの予算も実質的に軽減できる可能性があります。
「5本の樹」計画との関係
セレクトブックを理解するうえで欠かせないのが、積水ハウスの「5本の樹」計画です。これは2001年に始まった造園緑化の取り組みで、「3本は鳥のために、2本は蝶のために、地域の在来樹種を」という考え方にもとづいて庭木を提案するものです。
積水ハウスの2026年2月の発表では、累計の植栽本数は2,143万本(2026年1月31日時点)に達したとされています。戸建住宅から始まり、賃貸住宅やマンション、オフィスなどにも広がっているそうです。
セレクトブックは、この計画を実際の庭で形にするための「選定の手引き」にあたります。2026年7月に公表された計画の技術資料でも、住まい手がセレクトブックを見ながら自分で樹種を選べる仕組みとして位置づけられていました。
つまり、「5本の樹」は考え方や方針、セレクトブックはその方針に沿って具体的な木を選ぶための道具、という関係です。5本の樹という名前は知っていても、実際に何の木を植えるのかイメージできない方は多いと思います。その「何の木を」の部分を担っているのがセレクトブックと考えると分かりやすいですよ。
そもそも5本の樹を採用するかどうかで迷っている方は、費用や手入れの負担を整理した積水ハウスの5本の樹はいらないかを判断する記事を先に読んでおくと、この記事の内容がより活かしやすくなります。
都道府県別の見方と注意点

セレクトブックで特に見落としやすいのが、地域ごとの植栽可否の表示です。公式の説明では、樹種ごとに都道府県別で植えられるかどうかが色分けで示されています。
ここで注意したいのは、この判断が県庁所在地を基本にしているという点です。同じ県内でも、周辺の地形などの条件によって適否が異なることがあると明記されています。ブック上で「植えられる」と表示されていても、それはあくまで県庁所在地の気候を基準にした目安と受け止めてください。
北海道に住む私としては、ここがいちばん気になるポイントです。北海道は面積が広く、札幌と道東・道北では冬の冷え込みや積雪量がかなり違います。県庁所在地基準の表示をそのまま当てはめると、地域によっては寒さや雪の重みで傷みやすい木を選んでしまう可能性もあります。
山間部や海沿い、標高の高い土地など、同じ県内でも気候が違う場所に建てる方も同じです。ブックで候補を絞ったら、建築地の気候に詳しい担当者や造園の担当者に「この場所でも育ちやすいか」を確認する、という二段階で考えると安心ですね。
環境教育でも使われる理由
セレクトブックは、住宅の庭づくりだけでなく学校の環境教育でも使われています。積水ハウスの発表によると、2022年度に「SDGs未来都市」に選定された長野県上田市で、2022年12月1日から市内の全小中学校を対象に、校庭の樹木を題材にした環境教育でセレクトブックが活用されることになりました。
発表では、多くの学校に樹木が豊富にあり、生物多様性の観察や調べ学習の題材に向いていることが背景として説明されています。セレクトブックには「その木にどんな鳥や蝶が来るか」が載っているため、身近な木と生きもののつながりを学ぶ教材として使いやすいわけですね。積水ハウスは小学3年生から中学生を対象にした環境教育プログラムも用意しており、理科や総合的な学習の時間での活用を想定しています。
家を建てる方にとってこの話が参考になるのは、セレクトブックが「売るためのカタログ」ではなく、教育の場でも通用する情報として整理されている点です。樹種の情報に生きものの視点が加わっているので、子どもと一緒に「この木を植えたらどんな鳥が来るかな」と話しながら選ぶこともできます。
庭木選びを家族のイベントにしたい方にとっては、こうした使い方ができるのもセレクトブックの魅力かなと思います。
積水ハウスの庭木選びにセレクトブックを活かす
ここからは、セレクトブックを実際の庭木選びにどう使うかを整理します。ブックの情報量は多いので、順番を決めて読むと迷いにくくなります。
ここだけは確認してください。庭木は植えた後に「やっぱり違った」と思っても、簡単には植え替えられません。ブックで候補を絞る段階で、将来の大きさと手入れの負担まで想像しておくことが大切です。
セレクトブックを使う4つの手順

セレクトブックは623種もの樹種が載っているため、最初から順番に眺めると選びきれなくなりがちです。私なら、次の4つの手順で絞り込みます。
1つ目は、建築地の都道府県で植えられる木だけに絞ることです。先ほどの色分け表示を使えば、候補を大きく減らせます。
2つ目は、庭木に求める役割を決めることです。シンボルツリーとして目立たせたいのか、道路からの目隠しにしたいのか、季節の花や紅葉を楽しみたいのかで、選ぶべき木は変わります。
3つ目は、植える場所の条件と照らし合わせることです。日当たり、隣地や道路との距離、駐車場や室外機の位置などを図面で確認し、成長後の樹形サイズが収まるかを見ます。ブックには樹形サイズの情報もあるので、ここで活用できます。
4つ目は、呼びたい生きものと好みで最終候補を選ぶことです。前半の「5本の樹」のページで鳥や蝶との関係を見ながら、気に入った木を2〜3本の候補にしておくと、打ち合わせでの話がスムーズに進みます。
この順番なら、見た目の好みだけで選んで後から困る、というパターンを避けやすいですよ。
庭木のおすすめは目的で決まる
「積水ハウスでおすすめの庭木はどれか」と気になる方も多いと思います。ただ、どの木がおすすめかは、建築地の気候と庭に求める役割によって変わるため、全国共通の正解を一つに絞るのは難しいのが正直なところです。
そこで、目的ごとの考え方を整理しておきます。シンボルツリーなら、玄関や窓から見える位置に1本、樹形や花・紅葉に特徴のある木を選ぶと印象がまとまります。目隠しが目的なら、冬に葉が落ちる落葉樹より、一年中葉が残る常緑樹のほうが向いています。
反対に、夏は日差しを和らげ、冬は日差しを室内に入れたい南側の窓辺には、落葉樹が向いていることが多いです。足元の低木や下草は、地面の照り返しや土の乾燥を抑える役割もあります。
一方で、実がなる木は鳥を呼びやすい反面、実が落ちて掃除が必要になることもあります。花や実、落ち葉の量は、ブックの樹種情報と担当者の説明を合わせて確認しておくと安心です。
おすすめの木を「人気ランキング」で選ぶより、「この場所で、この役割を果たせる木はどれか」とブックに問いかけるほうが、満足度の高い庭になりやすいと私は考えています。
在来種・地域性を重視するメリット
セレクトブックの前半に載っている「5本の樹」の樹木は、地域の在来樹種を重視して選ばれています。在来種を選ぶメリットは、大きく分けて3つあります。
1つ目は、その土地の気候に合いやすいことです。もともとその地域に自生している木なので、暑さや寒さ、雨の量に適応しやすく、極端な手入れをしなくても育ちやすいとされています。
2つ目は、地域の鳥や蝶が集まりやすいことです。在来の生きものは在来の植物を食べたり、すみかにしたりして暮らしています。庭に在来種を植えることで、住宅地の中でも生きものが行き来できる小さな緑の拠点になります。
3つ目は、街並みとなじみやすいことです。周囲の山や公園と同じ系統の木が並ぶと、景観に統一感が生まれます。積水ハウスの分譲地では街区全体で緑を計画していることもあり、その考え方は積水ハウスの分譲地と街区づくりを解説した記事でも紹介しています。
もちろん、在来種でなければいけないわけではありません。セレクトブックの後半には一般景樹も載っているので、好みの園芸品種と在来種を組み合わせる、という選び方も十分に現実的です。中庭のように限られた空間で1本だけ選ぶ場合は、積水ハウスの中庭(コートハウス)の記事もあわせて参考にしてみてください。
打ち合わせ前の確認チェック表

庭木の話は、建物の仕様が固まった後半に出てくることが多いです。そのため、時間に追われて提案をそのまま受け入れてしまう方も少なくありません。打ち合わせの全体像は積水ハウスの打ち合わせ回数と流れの記事で整理していますが、庭木については次の項目を事前に確認しておくと安心です。
| 確認項目 | セレクトブックで見る点 | 担当者に聞く点 |
|---|---|---|
| 地域の適否 | 都道府県別の色分け表示 | 建築地の気候で育つか |
| 成長後の大きさ | 樹形サイズの情報 | 10年後の高さと剪定頻度 |
| 庭木の役割 | 常緑・落葉、花・実の特徴 | 目隠しや日よけになる位置か |
| 生きものとの関係 | 集まる可能性のある鳥・蝶 | 虫や落ち葉の量の目安 |
| 費用 | (ブックには載っていない) | 樹高・本数ごとの見積もり |
ここで大事なのは、ブックで分かることと、担当者にしか分からないことを分けておくことです。特に費用と、敷地に合わせた最終的な配置は、ブックだけでは判断できません。
これから展示場に行く段階の方は、外構や庭木の予算を建物とは別枠でどの程度見込んでおくかを、最初のうちに考えておくのがおすすめです。庭は後回しにされやすい分、終盤で予算が足りなくなる原因にもなりやすいからです。
積水ハウスの庭木セレクトブックまとめ
積水ハウスの庭木セレクトブックは、「5本の樹」計画の考え方にもとづいて、地域に合う庭木を選ぶための樹木ガイドです。2022年の発表時点で623種が掲載され、鳥や蝶との関係まで分かるのが大きな特徴です。
公式ページのアンケートに答えるとオンラインで閲覧でき、確認時点では氏名や連絡先の入力は求められていませんでした。都道府県別の植栽可否は県庁所在地が基準なので、建築地の気候に合うかは担当者と確認する二段階の進め方がおすすめです。
使い方としては、地域で絞る、役割を決める、場所の条件と照らし合わせる、好みと生きもので最終候補を選ぶ、という順番で考えると迷いにくくなります。5本の樹を採用するかどうか自体で迷っている方は、5本の樹の費用と手入れの現実をまとめた記事で判断材料を確認してみてください。
庭木は家の印象と暮らしの心地よさを長く左右する部分です。積水ハウスの庭木セレクトブックを上手に使って、納得できる庭づくりにつなげてくださいね。
よくある質問
Q. 積水ハウスの庭木セレクトブックは一般の人でも見られますか?
積水ハウスの「5本の樹」計画の公式ページに閲覧の導線があり、簡単なアンケートに答えるとオンラインで閲覧できる案内になっています(2026年10月時点)。アンケートには個人の区分もあり、確認時点では氏名や連絡先の入力欄はありませんでした。仕組みは変わる可能性があるため、利用前に公式ページで確認してください。
Q. 庭木セレクトブックは冊子でもらえますか?
確認できた範囲では、一般向けにはオンライン閲覧の案内が中心で、冊子の配布方法は公式に示されていませんでした。打ち合わせの場で紙の資料を使えるかどうかは、地域や担当者によって異なる可能性があるため、担当者に確認してみてください。
Q. 5本の樹を採用しない場合でもセレクトブックは役立ちますか?
役立ちます。セレクトブックの後半には園芸品種や外来種を含む一般景樹も掲載されているため、庭木全般を選ぶ参考になります。5本の樹を採用するかどうか自体は、費用や手入れの負担と合わせて判断するのがおすすめです。
Q. セレクトブックで植えられると表示された木は、どこでも育ちますか?
そうとは限りません。都道府県別の植栽可否は県庁所在地を基本に判断されており、同じ県内でも地形などの条件で適否が異なることがあると説明されています。山間部や寒冷地などに建てる場合は、建築地の気候で育ちやすいかを担当者に確認してください。
Q. セレクトブックで選んだ庭木には追加費用がかかりますか?
ブックの閲覧と植栽費用は別の話です。植栽は外構工事の一部として見積もられることが多く、樹種・本数・植える時点の樹高によって金額が変わります。金額はあくまで一般的な目安でしか示せないため、見積書で内訳を確認してください。
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最初の接触方法で交渉条件が変わるケースは珍しくありません。
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